1986年12月8日、ビートたけしこと北野武が軍団員11名とともに写真週刊誌「FRIDAY」の編集部に押しかけ、編集部員と乱闘を繰り広げ、現行犯逮捕された。世に言うフライデー事件である。
「FRIDAY」が自身のスキャンダルに対し、家族や友人への取材や写真の無断使用を行うなどした取材活動に対し抗議するために講談社を訪れたものの、感情的になり、乱闘に発展してしまったもの。
行動に加わらなかった軍団員は、連絡がつかなかったつまみ枝豆、井手らっきょ、入院中だったラッシャー板前の3名だけ。
『我が愛と青春のたけし軍団』の中でガダルカナル・タカが、現行犯逮捕された後、大塚署での光景を明かしている。
取り調べ室に行く途中、大塚署の暗い廊下を歩いているとき、たけしは後ろに続く、軍団員のほうをチラッと見ると、ボソッと小声で、
「悪かったな。お前らには感謝してるぜ…」といった。長い軍団員生活の中で、後にも先にたけしから感謝の言葉を聞いたのは、そのときだけとのこと。続けて、たけしはこういったという。「お前らのことは一生、面倒見るからよ」
その言葉に軍団員一同、感動し、「もう、どうなってもいい」と思ったという。