セルヒオ・ラモスがスペイン代表での背番号15に込めた想い

セルヒオ・ラモスはスペイン代表の絶対的なレギュラーだが、背番号はクラブで背負っている4番などの一桁台ではなく、15番を背負っている。そこにはある理由がある。

ラモスは、セビージャの下部組織に所属しており、チームメイトであったアントニオ・プエルタとは親友だった。二人はともにセビージャのトップチームに昇格したが、ラモスは2005年夏にレアル・マドリードに移籍した。それでもともにスペイン代表に選出され、再びチームメイトとなった。

順調にキャリアを積んでいた二人だが、突然悲劇がプエルタを襲う。2007年8月25日、サンチェス・ピスフアンで行われた2007-2008シーズン開幕戦のヘタフェCF戦に出場していたプエルタが、前半35分にピッチで突然意識を失った。その場で行われた治療で意識を取り戻した彼は、自分の足でロッカールームへ戻ったがそこで再び倒れ、セビリア市内の病院に搬送された。ICUで意識を取り戻すも、度々心不全を起こすなど余談を許さない状態が続き、8月28日、懸命の治療の甲斐なく22歳の若さで逝去した。

親友の早すぎる死を悼んだラモスは、それ以来プエルタが代表デビューの際につけていた背番号15を自らの背中に背負って、プエルタとともに戦っている。また、プエルタの顔と『SIEMPRE CON NOSOTROS(いつも僕たちと一緒に)』をプリントしたアンダーシャツを着て、EURO2008、ワールドカップ2010優勝の際などにユニフォームを脱いで、プエルタと喜びを分かち合っている。

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