ロマーリオの父親誘拐事件

元ブラジル代表ロマーリオの父・エデバイールさんは、2度、誘拐されている。

1度目は、1994年5月2日、エデバイールさんが経営するバーの戸締りをしているところを何者かに誘拐され、犯人からロマーリオに対し、8億円の身代金が要求された。6日間に渡り、警察によって捜査が行われたが、手がかりはつかめなかった。
ロマーリオは悩んだ挙句、メディアを通じて「父親を返してくれなければワールドカップには出場しない」と犯人に逆要求を発した。
当時、ブラジル代表のエースであったロマーリオのこの発言でブラジル国内は騒然となった。犯人も同様だったらしく、この発言がテレビで放送された直後にエデバイールさんを釈放した。
ワールドカップに出場したロマーリオは、5得点を上げ、ブラジルのワールドカップ優勝に大いに貢献した。

数年後、再びエデバイールさんが誘拐され、今度の犯人は身代金7億円を要求してきた。ロマーリオは再び記者会見を開き、「明日中に見つからなければ、次の試合には出ない」と発言。大統領命令が発せられ、大捜索が行われた。
翌日、父親は無事に保護されたが、驚いたことに犯人はロマーリオの実の兄であった。結局、父親を巻き込んだ兄弟喧嘩として不問に付された。

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